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2006年 04月 27日

【産月】

…4月の別名。まだ肌寒い春のこの月には、どこかで何かが産まれる。
<例のコラム>
 4月20に九州朝日放送の朝の番組で「温ちゃんの家」が紹介されま
した。温ちゃんがハートウォーカーという歩行具で弾むように歩いて
いる姿を観ると、この3年の間でずいぶんと成長したんだな〜と実感
しました。
「温の成長に合わせて本当にいいタイミングでこの家が完成したんで
すよー」とお母さんの華世さんがテレビのなかでこたえていました。
 家って、その目的だけでなく、完成するタイミングも重要なんだな
〜と改めて教えてもらいました。
 さて、僕の長女は4月15日のアナウンサーデビュー以降、ほぼ毎日
午後のニュースを読んでいます。すこしずつですが、落ち着いて原稿を
読めるようになってきました。週末には、その週にアナウンスしたもの
をすべてDVDで観て、家族全員(といっても4人と一匹)で感激した
ものです。
 4月22日には温ちゃんちで仲間たちの集まりがあったので行ってき
ました。全員でバーベキューをしたのですが、僕もデザートをつくって
みました。といっても焼いたバナナを等分にカットしたものに、アイス
クリームをのせてハイ出来上がり! でもこれが結構、好評でした。
 新しい発見は、温ちゃんちの人気の場所が階段だったってこと!
 温ちゃんちの階段は狭くて結構急なので危険がいっぱい(塩塚さんご
めんちゃい)なのですが、子供たちって危ない所が好きなんですねー!
なんとその階段に大人と子供が10人ほども集まって大騒ぎ! 階段室の
途中には天井との間に隙間があってそこから1階が見渡せるのですが、
みんなその隙間から1階に向かって笑顔を投げかけるのでした。なかに
はそこから壁に足を出す子供もいて、「こら、危ないやろ!」とお父さ
んの剛さんもハラハラドキドキでした。
 そうこうしてるうちに一郎くんという男の子が僕に抱っこをねだった
ので抱っこしてると、一郎くんも階段デビューをご所望。なんとなく悪
い予感がしたものの一郎くんを抱いて階段へ登ったのです。階段のいち
ばん上に辿り着こうしたとき、するといきなり一郎くんが手摺をつかん
でグイグイ引っ張るではありませんか。一郎くんも子供とはいえ体重は
しっかりあります。それを支えつつ狭い(ごめんちゃい)階段を転けな
いように登っていた僕はバランスを崩しかけて「今おれがここで下に落
ちたら階段に座ってる子供たちも全員落ちよなー」と一瞬マジでそう思
いました。
 幸い大事にいたらずホッと胸をなでおろしたのもつかの間、今度は一
郎くんが小さな声で僕に「オシッコ」と言うではありませんか。
 うちは娘二人です。男の子にオシッコさせたことなんてありません。
 で一郎くんのお母さんに「あのオシッコって言ってますけど」と伝え
ると
「すみませんねー。よろしくお願いします」と笑顔で一言。
 というわけで一郎くんをトイレに連れていき、ズボンを脱がせてあげ、
ちょっとつまむわけにもいかないので、体の角度を調整して狙いが外れ
ないようにしてあげて
「ほい、オシッコしていいよ」と言うと、
 一郎くんの小さなオチンチンからは見事な放物線が描かれ、ジョジョ
ジョボッという短い音をたてて、それは完了したのでした。
 4月っていろんなことを初体験する産月(うぶづき)なんですねー。
 そうそう、4月28日29日には東広島市でラテラスというペットケア
アパートメントのオープンハウスもあります。広島を中心に活躍する谷
尻誠さんの設計です。僕のプロデュースですが、実際にはオーナー会社
でもある暮楽家(くらや)の井口さんが中心になって完成したプロジェ
クトです。ここでもまた新しいモノが産まれたというわけです。
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by cafejien | 2006-04-27 12:31
2006年 04月 18日

【娘のデビュー】

…ハラハラドキドキするけれど、無条件に嬉しいもの。
<例のコラム>
 4月15日に長女がアナウンサーとしてテレビ画面に
デビューしました。テレビ西日本のお昼の3時55分の
ニュースです。
 画面に登場するなり「今日、中国残留孤児の○○さん
が・・・」の○でかんでしまいました。おー!!観てい
るこちらのほうがハラハラドキドキです。すぐに笑顔で
挽回し、次の踏切事故のニュースは報道っぽくキリリと
こなし、さらに天気予報を明るく読んで、無事5分のオ
ンエアを終えました。
 生放送なので「バリバリ緊張した!」そうです。なに
しろ3月までは大学生だったのですから、無理もありま
せん。
 そして4月20日(木)。娘がもうひとりテレビデビ
ューします。娘といっても僕の娘ではなく、建築家に依
頼して家づくりをした萩尾夫妻の長女、温(あつ)ちゃ
んです。4月から小学校にあがった温ちゃんのことを紹
介するテレビ番組がオンエアされるのです。放送局は福
岡のKBC(九州朝日放送)です。時間は朝の10時。
番組名は「朝です九州、山口」。その中の「LOVE LIFE
LOVE HOME」です。
 萩尾さんファミリーの家づくりとその暮らしを紹介す
るドキュメンタリーは、僕が3年前から取材しているも
ので、近々本になる予定です。
 温ちゃんは重度の障害児で今でも首が座ってはいませ
んが、小学校では普通のクラスで授業を受けています。
テレビでは小学校への入学のシーンまでを紹介していま
すが、卒園式や毎日の暮らしぶり、ハートウォーカーと
いう歩行器具を使って懸命に歩く姿などがオンエアされ
るそうです。この番組を観て、幸福ってなんだろう?と
か、どうすればみんな幸福になれるのか? そんなこと
を少しでも感じとってもらえたらと思います。
 4月20日は萩尾夫妻にとっては「娘のデビュー」な
のです。もちろんテレビだけがデビューの場ではありま
せん。小学校デビュー、中学校デビュー、そして恋愛デ
ビューなんてのもあるかもしれません。
 お母さんの華世さんは言います。
「温はどんな人が好きなのかだいたい解ってるんですよ
ねー。だからどんな恋愛をするのか、今から楽しみなん
ですよ!」
 親にとって「娘のデビュー」って無条件で嬉しいもの
です。ずっとずっと応援してるよー! 心のなかでそう
叫びながら親は子供を見守っているのです。この気持ち
は一生変わりません。
 僕の娘も温ちゃんも、
 ずっとずっと応援してるからねー!!
◎お時間のある方はぜひKBCのその番組をご覧下さい。
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by cafejien | 2006-04-18 17:42
2006年 04月 10日

【野苺の花】

…暑い夏の訪れを予感させる白い花。記憶を蘇らせる象徴。
<例のコラム>
 できるだけ簡潔な文章を書こうと心がけているのですが、
ついつい長文になってしまいます。雄弁なのか言葉知らず
なのか、反省しつつ今日のコラムを書いてみます。
 最近は悪天候がつづきますが、ようやく気温も十五度を
下回ることもなく暖かくなってきました。四月十日現在、
桜の花弁は風に舞いながらも葉桜との共演を観せてくれ、
淡い緑と薄紅が目にすがしい季節です。
 近くの公園にそびえる楠の老樹の根元に野苺の花を見つ
けました。雑草に混じってツル性の枝が伸びているのです
が、その所々に白い花が咲いていました。
 この楠の根元には、少なくとも二匹の猫が眠っています。
一匹は僕が埋めた子猫で、もう一匹は近くに住む猫好きな
ある家族が埋めたものです。楠は大きな墓標となって、猫
たちを見守っているのです。
 僕が高校生までを過ごした熊本県人吉市では、夏になれ
ばよく野山で野苺をとっていたものです。山師だった祖父
は田畑に加え、栗山や筍山を残してくれましたが、なかに
はその中腹に西瓜畑がある山もありました。僕らは野苺を
とると、中に蟻が入っていないかを確認して、洗うことも
せずにほおばっていたものです。口のなかに、ほのかに甘
酸っぱい夏の味覚が蘇ります。
 だから、野苺というと、かっと照りつける夏の強い陽射
しと青い空を思い出します。
 楠の根元に野苺の白い花を見つけたとき、僕はやがて来
る夏を思いました。まだちょっと寒いけど、確実にもうす
ぐ夏の暑さが巡ってくるのです。
 僕の家では庭の小さな小屋で豚も飼育していました。市
場に出荷するほど本格的な頭数を飼っていたわけではなく、
十匹程度の小豚が一つ瓦屋根の下でブヒブヒと育っている
のでした。その豚小屋の屋根には何故か南瓜を栽培してい
ました。そんなに高い屋根ではないので、家の周りをグル
ッと囲ったブロック塀から屋根に飛び移っては遊んでいた
記憶があります。南瓜の花って下のほうが少し黄色くなっ
ていて花弁は白く広がっていたように記憶しているのです
が、これは僕の記憶違いでしょうか。
 野苺の花を見て、そんな子供時代のことを思い出しまし
た。
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by cafejien | 2006-04-10 17:54
2006年 04月 05日

【音のないテレビ】

…あるひとつの創造する方法。
<例のコラム>
 ケーブルテレビで「24」のシーズン3がはじまったので、
夜中にこっそり観ています。今回は細菌テロとの戦いという
ことで、地下鉄サリン事件が起こった国の住人としては他人
事ではありません。
 「24」は真剣に視聴するドラマですが、僕は時々、テレビ
の音量を下げて観ているときがあります。指摘魔の次女など
はそんな父親が許せないらしく「テレビ観るんだったらちゃ
んと音出しーよ」と博多弁でクレームを付けてきます。そん
なときは「おお、そうやった」などとボケたふりをしてリモ
コンでボリュームアップするのですが、真意はそこにありま
せん。
 夜中のケーブルテレビだけでなく、ゴールデンタイムでも、
僕は「音のないテレビ」を観ていることがあるのです。
 音を消して僕が観ているもの。それは、そのドラマごとの
先の展開であり、劇作家の唐十朗が言うところの「誤読の世
界」です。つまり、目の前のテレビの中で紹介されている正
式ストーリーをベースにして、全く異なるストーリーを創造
しながら観ようと試みているのです。
 たまたまテレビをつけたらちょうどドラマのラストシーン
だったりすると、僕は儲かったような気分になります。結構
見知っているラストのことも多いのですが、初見のラストだ
と、そこからいろんな物語を遡って創造できるのです。
 僕にとってテレビは、都合のよい素材提供装置です。その
散文的なインスピレーションから、次のアイデアがわいてき
ます。
 今日は、珪藻土を使った焼物の焼き見本が出来上がってき
ました。ここでは、珪藻土という素材を使ってなにができる
のか創造していきます。
 届けていただいた有田焼の商社の方と雑談をしながら、僕
は「音のないテレビ」を観ているときの顔付きになってぼん
やりと創造をはじめていました。そんなときって、僕はあま
り人の話を聞いていません。聞いているふりをしてうなずき
ながら、別の世界をイマジネーションしているのです。おし
ゃべりしている相手の声を見えないリモコンで勝手にボリュ
ームダウンして。
 僕の頭のなかの「音のないテレビ」に映せば、この珪藻土
の焼物がどんな商品になるのか? 晴れてうまくオンエアで
きる日が来たら、ご紹介したいと思います。
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by cafejien | 2006-04-05 17:55