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2007年 12月 20日 ( 1 )


2007年 12月 20日

【教育遺伝子】

…人に何かを教えたくなる遺伝子。あなたにも眠っているかも?
<例のコラム>
 父は教育者だった。
 小学校で三十数年教壇に立った後で大学で学生たちに教育の
現場を教えるためにさらに数年大学の教壇にも立った。
 その教育者としての遺伝子が確かにあるらしく、僕も人に何
かを教えるのが好きなようだ。先日も、ある建主候補の方がい
らっしゃった際に、あまりに詳しく建築家との家づくりの大切
なポイントを語ろうとする僕を見て、傍でそれを見ていたスタ
ッフが後でいい意見をくれた。建主候補は“お客様”として来
場しているのに、それに対する僕の態度は客扱いではなく、教
え諭すという感じだったので、お客さん的には違和感があるの
ではないか、というのだ。
 なるほど! もっともだ。気をつけよう! と素直に納得す
ればいいのだが、そこがどうもうまくいかない。そもそも僕は
建主候補者をお客様とは思っていない節がある。お客様とは思
っていなくて、「共鳴関係にある人」というような感じになれ
ればいいなあ、と思っているのだ。そこで、ついつい良かれと
思って「いい情報」を教えてしまう。
 今日は、九州大学の学生たちに講師として「いい情報」を教
えてきた。
 年に数回、こうやって学生たちに家づくりの「いい情報」を
教えるのは僕にとっても情報を整理するいい機会なので役に立
っている。
 今回の講義の内容は「スローハウジング/失われたプロトハ
ウスを求めて」。フランスの文学者プルーストの「失われた時
を求めて」にひっかけたタイトルである。
 僕の推進している活動を、日本の家の失われた基本形を探し
求めるものとして位置づけ、そのために雑誌をつくったり、著
作活動をしたり、マッチングシステムにインクルーシブデザイ
ンの手法を取り入れたりとしてきた足跡を語り、その都度の気
づきと新たなチャレンジがスタートしたことに言及した。実際
にプロデュースした住宅をスライドで見せながら、その隠れた
顛末となぜそうなったのかという人生のシナリオについて触れ
家づくりの可能性と未開の部分を語った。大戦とその後の高度
経済成長を経て失われていった日本の住宅の在るべき原形は果
たして再生されのか? 僕の教えの上に、学生たちがさらなる
イマジネーションを描くことを僕は期待して、そのヒントとな
るような発想の着眼点をちりばめたつもりだが、うまくいった
かどうか?!
 ただ僕の教育遺伝子だけは、そのとき活発に自律運動してい
たことだけは確かな事実である。
 
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by cafejien | 2007-12-20 17:43