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2006年 02月 18日

【スローカルチャー】

‥本物の文化は地方からゆっくりと誕生していく。焦らない、焦らない。
<例のコラム>
 福岡県朝倉郡小石原に行ってきました。プロダクトデザイナーの下島
啓吾さんを訪ねたのです。
 下島さんは、陶芸の里、小石原に住み着いて家具や陶芸品のデザイ
ンをやっていますが、質問すると、ジャンルにとらわれずいろんなプロダ
クトにチャレンジしたいのだそうです。
 昔は山守さんたちの宿泊施設だったという素敵な山小屋に暮らしなが
ら、椅子やストールをハンドメイドしたり、メーカーの依頼で家具をデザ
インする下島さん。もうすこし暖かくなったら敷地内に畑を耕す計画もあ
るのだとか。自分のペースを守りながら、ゆっくりと納得のいく仕事をして
いらっしゃるのです。
 写真は八代産のイグサで編んだ縄を張った低い椅子。胡坐をかいて座
るもよし、足を伸ばすもよしの座り心地満点の優れ物です。その椅子に腰
掛けて、薪ストーブからもれるパチッ、パチッという薪のはぜる音を聞きな
がら暖をとっていると時間はゆっくりと流れていくのでした。
 お話を聞いていると、下島さんは小石原でデザイン活動をしているので
すが、よく使用する桜材が長野でとれるということもあり、製作は長野の家
具工房に依頼することもあるそうです。少ロットでのシリーズ家具のデザ
インにも力を入れていきたいということですから、下島さんデザインの椅子
を東京で手に入れるということも、これからは起こりえることだと思いました。
 こんな風に人知れず、地方からゆっくりと新しい文化が生まれていきます
が、僕はそれを指してスローカルチャーと呼んでいます。よーく読んでくだ
さい。スローとカルチャーの間にローカルという言葉が隠れているでしょう!
 この下島さんをご紹介いただいたのも福岡市で活躍する建築家、高木正
三郎さんです。高木さん自身も、土にこだわるユニークな建築家でして、新
しい建築文化を福岡から全国に発信している方。いろんな人が、じっくりと
自分を育てながらゆっくりと文化を創造していきます。
 下島さんがつくる家具たちのブランド名はSH360。いつの日かこの名前
を目にする機会があったら、陶芸の里、小石原を想像してみてください。す
るとあなたの傍にスローな時間が流れているはずです。
 本物は、優しい眼差しに見つめられた時間の中で生まれるもの。あなたと
SH360との出会いが小さなカフェであれば、そこには薪のはぜる音がする
暖かな薪ストーブがあるかもしれません。
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by cafejien | 2006-02-18 21:23